« 大演歌歌手の妹 | トップページ | Y短歌会と新美南吉の里 »

2008年10月18日 (土)

不思議な太い指

稲垣足穂の詩集(とはいっても掌編集のようなもの)を読んでいたら、何にどう触発されたのか、記憶の底に眠っていたある不思議な体験が甦ってきた。

私が4歳か5歳、とにかくとても小さな時分だったと思う。雪谷市場(今はもう壊されてしまった)の出口付近にあった魚屋の店先でのことだ。私は母の買い物についてきて、ぼんやりと母のそばで店の方を向いて立っていたのだと思う。……と、いきなり大きな手が私の頭をてっぺんから摑むと、ぐるっと回そうとしたのだ。髪の毛も強い力で引っ張られて、私は驚いて振り返った。でも、そこにそれらしき人はだれも見当たらなかった。周囲は買い物客で混雑していたが、人々は私からかなり離れていたし、そんな早業ができるなんてとうてい思えなかった。私は腑に落ちない気持ちでまたもとの姿勢に戻ったが、すぐにまた同じことがおこった。振り向いても誰もいない。何度か同じことがおきたのですっかり怖くなってしまい、くるりと道の方を向くと、じっと前を見つめていた。それきり何もおこらなかった。

そう、それだけのことだ。でも考えてみれば本当に不思議で、今でもその太い力強い指の感覚がこの頭の上に残っている。似たような経験をお持ちの方、いらっしゃるでしょうか。

それはそうと、「BK1」「楽天」「yahoo」で訳本が子供の本の売れ行き1位。「楽天」は週間でも1位(「崖の上のポニョ」や「ハリーポッター」を抜いて…です)でした。ホントかしら。図書館でもけっこう待ち人数が多くて、横浜の図書館などは13人待ち。有難うございました、嬉しいです。

|

« 大演歌歌手の妹 | トップページ | Y短歌会と新美南吉の里 »

不思議な話」カテゴリの記事

コメント

まず子供の本の売れ行き1位にすごいすごい!と驚きました。おめでとう・・と言うよりはまだまだ続きは有りそうで楽しみにしています。
小さい時は確かに不思議なことが起こります。そんなことを沢山覚えていられる人が本を書ける人なんだね。

投稿: m | 2008年10月28日 (火) 11時06分

mさま
コメント有難うございました。お蔭さまで初出版以来3ヶ月で再版が決まりました。多くの方に読んでいただけて嬉しいです。
いつもお心にかけて頂き、有難うございます。

投稿: | 2008年10月29日 (水) 08時37分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 不思議な太い指:

« 大演歌歌手の妹 | トップページ | Y短歌会と新美南吉の里 »