« 白菜の漬物 | トップページ | 浅川マキ »

2010年1月16日 (土)

冬の日の幻想

今年になってFMラジオでチャイコフスキーばかりをやっている。1840年に生まれたので生誕170周年記念なのかもしれない。
数日前、交響曲第1番『冬の日の幻想』を聞いた。チャイコフスキーが20代のはじめに作曲したものだ。私は若い頃からこの曲が大好きで、聞き始めるとつい仕事の手を休めて聞き入ってしまう。特に2楽章の美しさは何と表現したら良いだろう。目の前に大雪原が浮かんでくる。太陽は今、白い地平線に沈みかけ、どこから湧いてきたのか、霧が果てしない雪原を薄布のように覆っていく。彼方から近付いてくる黒い点のように見えるのは小さなふたり乗りの橇。微かな鈴の音が聞こえてくる。…静かなオーボエの旋律にフルートが絡みつき、やがてチェロが同じ旋律を繰り返し、最後はまるで悲しみの予感が的中したかのように怒涛のような大合奏となって終わる。
今夜はチャイコフスキーの『眠れる(森の)美女』をやっていた。そのなかのワルツはディズニー映画(アニメ)の『眠れる美女』の最後に流れる曲だ。小学校3年の時に母に連れられて映画館で観て、何て素敵な映画、何て美しい曲だろうと感激した。昭和30年代の東京…、映画館から出ると夕暮れ時の町は相変わらずの雑踏で、お伽噺とは裏腹に、これから家に帰っていつものように夕飯を食べて寝るだけだと思うと、子供ながら空しさを感じたものだった。

|

« 白菜の漬物 | トップページ | 浅川マキ »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/192606/47311801

この記事へのトラックバック一覧です: 冬の日の幻想:

« 白菜の漬物 | トップページ | 浅川マキ »