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2013年4月15日 (月)

大神社展

 東京国立博物館の平成館で開催されている『大神社展』にいった。地味な展覧会とみえて人影もまばらだ。平成館の展覧会はいつも混んでいて並ばなければ入れないのに、広いエントランスにはだれもいない。会場に入るとそれでもぽつぽつと人がいて、国宝の前には数人の見物人が固まっている。2時間以上もかけて展覧会を見たのは本当に久しぶり。いつも群衆に押し流されるようにして出口に進まざるをえず、ほとんど見えずに帰ってくることもしばしばなのに…こんなに良い環境で国宝ばかりの展示を見られるなんて最高だ。
 まずは沖ノ島の祭祀遺跡から発掘された出土品、そして9世紀の木造男神と女神群、他に「延喜式」や「平家納経」の写本などがある。
 私が一番見たかったのは、奈良の石上神宮にある「七支刀」だ。「七支刀」は秘宝でめったに見ることはできない。4世紀のもので歴史的背景もミステリアス、なんとも心惹かれる祭祀用の刀だ。学生時代から見たい(見たいというより逢いたい気分)と思っていた。…貴方だったのね、思ったより細身で小さいのね…と感慨無量で眺める。
 東京でひっきりなしに開催されている海外の画家の展覧会には、ことごとく失望させられる。国宝級の良い作品はあまり見ない。先日見たグレコ展もプラドの一級品はなかったし、バーン=ジョーンズ展もテートにある作品はひとつもなかった。そういうものに比べるとこの展覧会は質が高く、どうしてこんな素晴らしい展示品を見る人が少ないのだろうと考えてしまう。


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