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2018年5月

2018年5月18日 (金)

プラド美術館展

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マドリッドに6年間住んだが、その間プラド美術館には(数えていないから分からないが)、もしかしたら100回どころではなく200回以上通ったかもしれない。日本からの来客を案内したり、友人と一緒に行ったり、もちろん一人でも行った。
東京でもさまざまな特別展で、時々プラドの所蔵絵画を見るけれど、今回はすべての展示物がプラド美術館の所蔵品。でも……プラド美術館展とはいっても、私が見たい絵はないだろうし、やめようかな、と思う気持ちと、懐かしいと思う気持ちがせめぎ合い、結局出かけてしまった。バルタサール・カルロスの肖像画の可愛らしさに惹かれたのかもしれない。ベラスケスは17世紀の天才絵画職人、私はなかでも『キリストの磔刑』が好きだ。当時にしては珍しい黒一色の背景。漆黒の闇に浮かび上るキリストの気高い姿を、いつも長いあいだ眺めていたものだ。もうひとつ、あまりの美しさについ立ち止まって見入ってしまう絵がスルバランの『静物』だった。斜めに差し込む光に照らし出された壺。台所の棚の上に並んだ粗末な壺の上に塵が降りつもる幽かな音まで聞こえてきそうだった。スルバランは高潔な「白」で有名だが、ベラスケスは「黒」(これは私がそう思うだけ)。
35年前のプラド美術館。大きな窓から燃えるようなオレンジ色の夕陽が射しこみ、名画を照らし出していた。眩い光に晒される美しい絵画……しばらくするとやっと係りの人がきて、重いカーテンを引いて夕陽を遮断する。すると部屋のなかは急に真っ暗になってどこか別世界に沈んでいくような感じがした。広い部屋にはだれもいない。夕暮れ時は特にそうだ。

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2018年5月 4日 (金)

私の野草園

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5月の薫風にさらさらと揺れる八重のどくだみ、すすき、よもぎ、ぎぼうし、ほととぎす、その下影に曼珠沙華の茶色く枯れた細い葉が地面を這っている。なずなやはこべ、ははこぐさなどはほとんど見なくなった。数年前まではウラシマソウやマムシグサもあったのだが……。八重のどくだみを大切にし…あまりに大切にしすぎたために、八重のどくだみばかりが育って増えてしまった。各種、少しずつ元気に平均して育てるのは、なかなか難しい。

因みにこの狭庭の奥には、妹のハーブ園がある。ミントやディル、マジュラム、レモンバーム、ローズマリーにバジル、その他いろいろ。私の趣味の野草は食べられないが、妹は料理に使うのを楽しみにハーブを育てている。妹はいつでも取っていいといってくれるので、今日は骨を外し皮を取った鰯を塩とオリーブオイルと妹のディルでさっぱりと漬けこんでみた。明日はお客さまなので、ワインのおつまみにしましょう!

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