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2019年1月

2019年1月25日 (金)

日影茶屋

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先日、用事があって葉山に行き、日影茶屋で昼食をとった。日影茶屋といえば、神近市子が嫉妬に駆られて大杉栄を刃物で刺した「日陰茶屋事件」が有名だ。大杉栄はアナキスト(無政府主義者)で自由恋愛論者だったが、あまりにも時代や社会背景が今と異なり、私たち現代人と(というか私と)感覚が違い過ぎて、その思想や心持ちを想像することはなかなか難しい。それでも、「嫉妬に駆られて」は、まぁ良いだろう。関東大震災後に、大杉栄と伊藤野枝が殺害された(6歳の子どもも巻き添えになった)「甘粕事件」となると、もうただ恐ろしいだけだ。信長ではないが「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」なのか……何という凄まじいまでの暴力なのだろう。結局「甘粕事件」の真相は闇のなかのようだし、大杉栄もまた、一筋縄ではいかない人物だったのだろうが…。日影茶屋は300年続いた茶屋(今は料亭)なのだから、様々な出来事があって当たり前、夏目漱石や川上眉山などとも「因縁浅からぬ」店だったらしい。

名物の大福を買って日影茶屋を後にした。海岸にでると冬の海はどこまでも青く、雪を被った富士山が水平線上に霞み、江の島が小さくふわりと浮いているように見えた。

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2019年1月22日 (火)

受験票

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tea bag(関係ないけれど…)

 

センター試験も終わり、いよいよ受験本番という季節。受験といっても幼稚園から小学校、中学、高校、大学、大学院、それに専門学校などさまざまだ。受験はどうしてもその時の体調や試験の内容(得意なものが出るか不得意なものが出るか)にも左右され、どうも実力100パーセントでもないような気がするが、いずれにしても、受験する本人も周囲も大変だ。

毎年、この季節になると、母が必ず持ち出す話題がある。私が「大学を受験する際に受験票を忘れていった」というものだ。当時は学生運動がまだまだ盛んで、受験生もひとりひとり受験票を呈示しないと構内に入れなかった。……だから入れなかったのだ。母は私が家を出たあとすぐに気がつき、タクシーで追いかけてきたらしい。私が途方に暮れて大学の正門前でうろうろしていた(多分、公衆電話を捜していたのだろう)ところに、タクシーで乗りつけた母が受験票を手渡してくれた。母は今90歳だが、そのことを絶対に忘れようとはしない。トラウマになっているのかもしれない。この季節になると必ずその話になり、20年前には孫たちに、そして今や曾孫にも、「受験票を絶対に忘れないでね」と真剣な顔で念を押す。大学には合格したが、母がタクシーできてくれなかったら絶対に入学できなかったわけだ。私はどうしてこんなにぼんやりしているのだろう、とちょっと悩んだが、まぁ、それは仕方がない。

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