居酒屋・バー

2011年1月28日 (金)

開高健のMemorial Seat

 先日、先輩方に連れられて開高健のお気に入りだったというバーに行った。静かな落ち着いたバーで、壁には開高健の写真がずらりと並んでいる。カウンターの奥から2番目がMemorial seatだ。金属板が嵌っていて「Noblesse Oblige・位高ければ務め多し」その下に「MAESTRO KAIKO`S Memorial Seat」と刻まれている。暗く沈んだ照明のなかで、威厳さえ感じさせるような渋い光沢を放つ金属板。開高健がここに座ってウイスキーを飲んでいたのかな…、バーに集まってくる人たちを独特な観察眼を持って眺めていたのだろうか…などと考える。
 金属板に書かれているNoblesse Obligeという言葉はフランス語らしいがイギリスでよく使われる言葉だ。これによって、第一次、第二次世界大戦で、若い貴族が少なからず命を落とした。高貴なものは、国を守るために先頭にたって戦わなければならない義務があったのだ。日本では…戦国時代はそうだったのかもしれない…。
 それにしても小さな金属板のなかに、スペイン語(イタリア語も同様・MAESTROは主に音楽家や画家の大家をさす)、フランス語、英語、そして日本語が刻まれているのは本当に独創的だ。
 私としては開高健も良いが、開高夫人、牧羊子の作品が好みだ。詩も良いけれど『おかず咄』というエッセイ集が素晴らしくて大好き!

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