『マッチ売りの少女』・アンデルセン
今日は大晦日、今年は公私ともに悲しいことが多い年だった。日本は本当に滅びてしまうのではないかと思った。でも元気を出さなければ…。
大晦日の晩に凍えた小さな手でマッチを擦り、七面鳥や大きな暖炉、それに綺麗に飾り付けられたクリスマスツリーの幻を見ながら、お祖母さんに導かれて天国にいく『マッチ売りの少女』。新年の朝、雪の中に倒れている少女がミサに向かう人々に発見されるのだが、幼い頃、この童話を読むたびに、なぜ大晦日なんだろう、なぜクリスマスの夜じゃないんだろう、12月25日過ぎたらクリスマスツリーは片付けるんじゃないの、と疑問に思っていた。
スペインで暮らして、ヨーロッパでは25日から1月6日までがクリスマスなのだということを知った。だから新年を迎える部屋にクリスマスツリーがあって当たり前。スペインは6日がレイジェス・マゴス(東方の3賢人)の祭日、子どもたちはその日にプレゼントを貰える。
30年前、マドリッドのファン・ラモン・ヒメネス通り…お隣りに住んでいたジョレンテさんのセニョーラはどうしているだろう。1月6日になると、就学前の息子たちに「ロス・レイジェス!セニョリートス」といいながら、玩具を持ってきてくれた。大きな胸にひとりひとり抱きしめて、両方の頬にキスするスペイン式の挨拶…子どもたちは喜んで、すぐにプレゼントの包み紙を破いたものだ。その場で盛大に破くことが良い(嬉しさを表す行動)とされていた。
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